こんにちは!
ネットショップに関心がある人なら一度は”Shopify (ショッピファイ)”というフレーズを耳にしたことがあるかもしれません。
ShopifyはECサイト構築のプラットフォームで、世界シェアトップ。さらにWEBサイトのCMS(Contents Management Sysmtem)としては、WordPressに次いで世界シェア2位に浮上したと言われており、まさに飛ぶ鳥を落とすような勢いで成長しているそうです。
2020年6月現在では、日本での一般的な認知度はそれほど高くはありませんが、海外では導入がどんどん進んでおり、例えばアメリカのTOPサイトの4%以上がShopifyをプラットフォームとして使っているというデータもあります。
僕はWEB製作の仕事に携わっており、昨今の巣ごもり需要の高まりを受けて、ECサイト制作の勉強を始めました。そして、EC関連の色々な情報に接しているうちに、Shopifyというプラットフォームに出会ったわけです。
もちろんShopifyの他の複数のプラットフォームについても調査したり、簡単なECデモサイトを制作しましたが、それらと比較したたうえで、Shopifyがかなり良いなという感触があり、今回はその経験をシェアしたいと思います。
記事の前半では、「ネットショップに興味はあるけど、よく知らないよ」という人向けに、EC全体を外観しつつ、その中でのShopifyの位置付けを見ていこうと思います。
そして記事後半では、Shopifyを使ったECサイト構築の具体的な内容について話しつつ、他の制作手段との比較も交えた感想を書いていきます。
それでは早速見ていきましょう!
ShopifyはEC構築手段のひとつ
以前に次のようなツイートをしました。
「ECサイト」と聞くと、「構築費用が数百万円くらいかかりそう」というイメージを持つ方もいると思います。僕も以前は漠然と「ECサイトって高いんだろうなぁ。ふぅ。」というイメージを勝手に抱いていました。
しかし、ECサイト構築が高額になる理由は、主にサイトをゼロから構築する「フルスクラッチ」のパターンであることが多いことに気付きました。フルスクラッチとは、全ての機能をオリジナルに開発するわけですから、開発工数が莫大な量になり、当然に高額になってしまうわけです。
しかし、フルスクラッチはECサイト構築方法の一つにすぎず、他にも「ASPカート」と呼ばれる便利なプラットフォームを活用して、比較的お手頃な料金でECサイトを構築する方法があることが分かりました。
ECサイトで必要とされる機能としては、決済、在庫管理、物流管理、商品管理、などが挙げられます。
そして、ASPカートはこれらの機能をクラウドベースで提供してくれる便利なプラットフォームです。ASPカートを利用することで、ECサイトとしては十分な機能を実装できます。
また、導入コストを大幅に削減できますので、フルスクラッチで構築する場合のように多額の費用をかけずに構築できます。
つまり、ASPカートを利用して構築することで、中小規模のビジネスが導入可能なほどにECサイトは身近な存在になってきているわけですね。素晴らしい。
また、上記のツイートでまとめていますが、オンライン構築手段は何もASPカートやフルスクラッチ開発だけではありません。例えばAmazonや楽天などの大手プラットフォームに出品することでも実現できます。
販売製品の種類が少ない場合は、LP(縦長1ページの簡単なWEBサイト)で商品紹介ページを構築してAmazonのリンクをつける、といった簡単な方法もあります。この方法であれば導入コストも格安です。
もちろん、Amazonの出品手数料は比較的割高ですので(8〜15%)、一概にメリットだけではありません。オンラインでのビジネスプランをよく練ったうえで、導入コストと運用コストのバランスを取りつつ、自社ビジネスにとっての最適解を見極めることが必要ですね。
話を戻すと、Shopifyは数あるASPカートのひとつであり、ECサイト構築手段の一つである、ということがお分かり頂けたでしょうか。
それでは具体的に、ShopifyECサイト制作についてお話ししようと思います。
ShopifyでECサイトを構築してみて感じたこと
僕はECサイトをについて理解を深めようと思い、複数のASPカートを利用してECサイトを試作してみることにしました。
ECサイト試作で利用したASPカートは次の3つです。
追記しておくと、いずれのASPカートもECサイトの無料テンプレート(テーマとも呼ばれる)を提供しており、テンプレをうまく活用することで、スピーディーにサイト構築ができます。
ちなみに、Shopifyはカナダに拠点を置く企業で、BASEとStoresはいずれも日本の企業です。
以下は、ASPカート3社について気づいた点です。
内部コード編集
- ・Stores: できない
- ・BASE:できる
- →ただし、全ページを一つのファイル(HTML/CSS/JS)で編集
- ・Shopify:できる
- →複数のテンプレートファイルがあり、WordPressの構造に近い印象
月額固定費ゼロのプラン
- ・Stores: ある
- ・BASE:ある
- ・Shopify:ない
- →日本でShopifyを使ったECサイトを導入する場合は月額固定費が発生
また、上記ツイートにも書いているように、Shopify日本語サイト上のマニュアルは英語からの翻訳だと思われる箇所があり、やや分かりにくいです。
さらにShopifyでは月額固定費が発生し、これは運用コストになりますね。
それでも、僕はShpifyに対してこれらのマイナス点を凌駕するくらいにカスタマイズ性(拡張性)のポテンシャルを感じたので、もう少し深堀りしてみることにしました。
その結果、少し手を加えてみたところ、数時間で次のようなサイトが出来上がった。結構すごい。
上記の試作サイトでは、デザイン変更のために内部コードを色々と修正しました。例えば、文字フォントの変更、固定ページ追加、独自CSSの適用などです。
誰でも簡単に内部コードを修正できるわけではありませんが、プログラミングの素養がある人ならば、Shopify独自の修正ルールに慣れていくことにより、かなり自由にカスタマイズできるようになるのではと思いました。
今回は無料テーマをカスタマイズしましたが、Shopifyは有料テーマも提供しており、そのレベルがかなり高い。おそらく有料テーマをカスタマイズできれば、かなり良質なECサイトがお手軽な価格で導入できると感じています。
ここからはエンジニア視点での感想になりますが、Shopifyはグローバル展開しており、サイト開発者のコミュニティの層が厚いと感じます。
Shopifyは独自CMSを採用しており、コードの記述方法などが少し独特なのですが、コミュニティの中で情報交換が盛んであり、初めてShopifyで構築する場合でも、なかなかの安心感がありますね。これはサイト構築に関わるエンジニアにとってはとても大きな推しポイントです。
例えば、コミュニティの質問サイトがあり、内部コードの修正方法について質問すると、上級者が答えてくれるなど、サポートが充実している印象です。
Shopifyは内部コードの修正が比較的柔軟であるため、クライアントは簡単なカスタマイズなら自社で行うことができますし、複雑なデザイン変更や内部コード修正が必要な場合はエンジニアに依頼するなど、場面に応じて対応をすることも可能でしょう。
これに対して、BASEやStoresでECサイトを構築した場合、内部コードの修正が比較的限定されているため、複雑なカスタマイズなどの拡張性にやや欠ける印象です。その代わり、BASEやStoresでは月額固定費ゼロで導入可能なプランもあるようなので、初期費用を抑えた導入の場合には選択肢に入るかもしれませんね。
Shopifyでは、サイト作成の無料トライアルがあるので、一回作ってみて雰囲気を見るのもありですね。

最後に、ShopifyでECサイトを作成してみて感じたことをまとめます。
- ・カスタマイズ性が高い
- ・内部コード修正方法は特殊
- ・良質なテンプレートを利用できる
- ・サイト開発者コミュニティが充実
- ・マニュアルなどの日本語がやや分かりづらい
アメリカではShopifyを利用したECサイトの数が2017年から倍増したというデータがあります。
日本でも、ShopifyなどのASPカートの活用が浸透していけば、ECサイト導入が爆発的に拡大するかもしれませんね。
おわり。
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