WordPress vs Shopify【機能性と運用性】

EC
Shopify
WordPress

前回までの記事では、Shopify、BASE、STORESなど、複数のECプラットフォームを比較をしました。

それではECプラットフォームとしてのWordPressの可能性はどうでしょうか?

今回は、WordPressとECプラットフォーム(特にShopify)について考察して、両者を総合的な視点で比較してみたいと思います。

運用面が微妙WordPress

本来、WordPressは、元々EC向けに作られたプラットフォームではないため、オンライン決済機能の実装というステップが必要となります。

実装と言っても、便利なECプラグインがあり、簡単にサイトにインストールできます。

例えば、WoocommerceやWelcartなどのECプラグインです。

これらのECプラグインは、実装すること自体は比較的簡単です。

しかし、問題は導入後の動作安定性と、運用サポートです。

決済機能はECサイトの心臓部分ですので、決済関連の不具合の発生リスクをできる限り抑制したいところです。

さらに、オンライン決済でトラブルが生じた場合にそれを解決してくれるサポート、つまり動作保証の担保が必要です。

前回の記事でも少し触れましたが、WooCommerceは世界最大手のEC向けWordPressプラグインです。

しかし、WooCommerceは日本公式サイトを持たないなど、日本市場には対応できていない印象で、やや不安を感じます。。

一方でWelcartは、福井県の会社が開発した日本生まれのECプラグインです。日本企業が開発したプラグインですので、日本語サポートも提供しているはず。

しかし、Welcartのサポート内容をみると、メールサポートは購入後6ヶ月間(6万円)、電話・メールサポートは購入後1年間(18万円)となっており、いずれも有償です。そして、購入後1年以降のサポートについてはHPに記載がありません。

残念ながら、技術的な部分を含めてしっかりとした運営サポートを長期的に提供してくれるのかについては、HPを見るだけでは不明でした。

概して言えることは、WordPressのプラグインは、「ECサイト機能」という機能性と、「導入後のサポート体制」という運用性が明確に区別されている印象です。

つまり、プラグイン機能の提供がメインであり、プラグインを使ってECサイトを運用する場合のサポートについては、付随的な位置付けとなっており、区別されているというわけです。

それでは、ECプラットフォームの場合はどうでしょうか?

上述の「機能性」と「運用性」と言う視点で、ECプラットフォーム(特にShopify)について検討してみましょう。

Shopifyは機能性と運用性をセットで提供

ECプラットフォームとは、オンライン決済機能を含めてEC機能を予め兼ね備えたシステムを提供してくれるシステムです。

ECプラットフォームとは、例えば、Shopify、BASE、STORES、カラーミー ショップ などです。

ECプラットフォームには、予めオンライン決済機能が備わっていますので、決済機能の実装という工程は不要となります。

プラットフォーム導入後のサポート体制がポイントなのですが、その点については前回の記事で詳しく説明しています。

各プラットフォームごとにサポート体制の内容は異なるものの、全体的な特徴として何らかの運用サポートを提供しています。

代表的なECプラットフォームであるShopifyに限定して話をすると、Shopifyではサービスの一部として、サポート体制が提供されている印象です。

つまり、Shopifyでは「ECサイト機能」という機能性と、「導入後のサポート体制」という運用性が、プラットフォームの表と裏という形で、表裏一体として提供されています。

WordPressにおけるプラグインがEC機能という機能性をサイトに追加するためのツールであるのに対して、Shopifyでは実装から運用までトータルに提供してその全体を「プラットフォーム」として提供しているというわけです。

この点がWordPressのECプラグインと、Shopifyの大きな違いとして挙げられるでしょう。

以上、オンライン決済やサポート体制という切り口で、ECプラットフォームとWordPressを比較しました。

次のセクションでは、料金体系という切り口で、引き続きShopifyとWordPressの違いについて考察してみましょう。

以前に次のようなツイートをしました。

WordPressでは、ECプラグインなどの各種プラグインを利用することで、サイトの機能を拡張できます。

無料版のプラグインも多くありますが、有料プラグインも充実しており、より一層充実した機能を提供しています。

しかし上記のツイートの通り、WordPressプラグインは基本的に買い切り型が多い印象です。

WordPressサイトに特定の機能を追加するというプラグインの性質を考えると、買い切り型の料金体系と親和性が高いのかもしれません。

しかし買い切り型という特徴が示すように、導入時点に追加される機能を重視しており、導入後のサポートはそれほど手厚くない印象です。

例えば、Booklyという有名なWordPressの予約プラグインがあります。プラグイン価格は89ドルです。月次の使用料金の設定はありません。

サイトに問合せフォームはありますが、技術的なサポートを含めて、プラグイン導入後のサポート体制については不明です。

それでは、Shopifyの場合はどうでしょうか。比較して検討してみましょう。

Shopifyアプリは運用サポートが手厚い

以前に、次のようなツイートをしました。

Shopifyにもサイト機能を拡張できる「アプリ」があり、WordPressプラグインに相当します。Shopifyアプリは、例えば予約機能など特定の機能に特化しています。

上記のツイートでも書いていますが、Shopifyアプリの多くは月次料金を課金しており、その代わり、各アプリで固有のサポート体制を提供しているようです。

例えば上記の予約アプリの場合は月額$19.95〜となっています。

そして24時間利用可能なヘルプデスクがあり、レビューを見ると、サポート体制の評判がわりと良い感じです。

料金体系とサポート体制を併せて見るとわかりますが、サービスの機能性だけでなく運用性も含めてトータルでカバーしている印象。

そして、運用性を担保するために月次料金を課金していると考えると、納得がいきますね。

機能性と運用性の表裏一体性という特徴は、ECプラットフォームのアプリにも現れていると言えるでしょう。

【結論】現時点では運用面で勝るShopifyに軍配

上記のツイートで言っているように、多くの場合、WordPressプラグインは買切り型で、月次利用料金は無料です。

しかし、ECサイトに本腰を入れるのであれば、ある程度月次料金を支払っても、運用面の体制を充実させた方が良いのではないでしょうか。

今回の記事では、WordPressとECプラットフォームを比較しましたが、今のところECプラットフォーム(特にShopify)に軍配が上がります。

もちろんShopifyも万能ではありません。

前回の記事で触れたように、Shopifyのサポート体制の多くは英語です。24時間チャットサポートがありますが、英語で提供されています。

各種アプリについては、アプリ開発企業が海外であることが多く、したがってサポートも英語になります。つまり、ECサイト導入後に、英語でのやりとりをする工数が発生するでしょう。

この点は懸念点ではありますが、コスト的に問題ないのであれば、Shopifyサポートを受託している会社は多くありますので、英語対応も含めて外部委託も可能です。

Shopifyは月次の利用料金がかかるなど、各種コストを要するものの、運用面ではWordPressよりも手厚いサポート体制を提供していると言えるでしょう。